劇場版 動物戦隊ジュウオウジャー/仮面ライダーゴースト 感想


初日に行ってきました!


いつものように、ダイレクトに結末には触れてませんが
内容にはそれなりに触れてますので
前情報を入れたくない方はお気をつけください。


まずはジュウオウジャーから。


舞台は宇宙規模で作り、配置が気に入らなければ
惑星規模で並べ替えちゃう敵さん、スケールでかすぎる。
冒頭の巨大戦で敵がやったあれ、冒頭だったこともあって
わりとさらっとした扱いでしたが、結構衝撃を受けました!
TV本編で敵にこれをやられたら、かなり恐ろしいのでは。


大変な事態を迎え、大和もさすがに気落ちしかけてるのに
みっちゃんがいつものように体育座りモード入っちゃうので
いつものように必死に励ましてたら「落ち込み損ねた」
それでみっちゃんにお礼を言っちゃう大和・・・!
つくづく、大和のこういうところほんと好きだなぁ。


それにしても、ジューマン組はよく拘束されますね・・・。
撮影時期の関係か、みっちゃんは出番少なめで
大和が再戦に乗り込んでいくときにも
あれ?みっちゃん来ないの??と思いましたが
さすがにそんなことはなく、外で待機してました。
そしてあの決め台詞?はよかったです。


大和が生身でイーグライザーを使うところが
非常にかっこよかった!
イーグライザーはかっこいい武器なので
ここぞってときにバシバシ使ってほしいです。


風切大和さんがとにかくボロボロになる話でした。
ひとりだけ、まるで最終決戦前のようにボロボロに。
でもラストではすっかり元通り!


ジュウオウジャーにて、ダンスEDの楽しさというものを
ほとんど初めて認識してるのですが
大スクリーンでのジュウオウダンスは、いつにもまして楽しげ!
だだっ広い原っぱで、大勢で踊るジュウオウダンスいいよね・・・。
ここがこの映画の本編と言っても過言ではない(過言です)


そしてゴースト。


これ、TV本編でやるべき話だったのでは・・・!?
と思ったら、やっぱり結構そう言われてるっぽいですね。
器などの話も納得できる流れですし。


アルゴスの最終形態の、エクストリーマーがかっこいい。
孔雀モチーフなのですが、羽を広げるとあの模様が目になってて
たくさんの目がぎょろぎょろと動く。
壮麗さと禍々しさを併せ持つ、印象的なデザインでした。


あ、それとエグゼイドさんの先行登場もありましたね。
先日のあの番組での先行お披露目では、なかなかの衝撃でしたが
映画ではレベル2の姿で登場(そりゃそうだ)
近くの席のちびっこの「エクゼイドだ!しかもレベル2だ!」と
いう声が聞こえてきて、ちびっこ抜かりないなーと思いました。
エグゼイド、格闘ゲームっぽい演出で敵を倒していました。


マコト兄ちゃんと父親の因縁。
この映画の前振りとして、TV本編ではここ数話で
急にクローズアップされてきた要素なのですが
映画の中できっちり決着ついたので、これからどうなるんだろう。
もしあの父親がまた出てきたとしても
この作品のことなので、そこまで驚かないような気はしますが。
生死の概念というか境目というか、わかりにくいので・・・。
軽いとか重いとかいう話をしたいわけではなくて
とにかくわかりにくい。一応毎回見てるはずなのですが。


ご飯のくだりはわかるのですが、本編が結構進んでから
表に出てきた要素という印象なので、もっとずっと序盤から
それこそ2、3話あたりで明確に描いてくれてたら
もっとすんなり感情移入できたのになぁ。


終盤あんなことになって、しばし茫然自失するものの
すぐに、アルゴスを止めないと・・・という表情になる
タケルには、なかなかの凄味を感じました。
ことさらそういう演出ではなく、むしろごく普通だったと
思うのですが、そんな雰囲気がよけいにそう思わせました。


ラストはかなりさらっとした描写。
もしTV本編のラストがここまでさらっとしてたら
え?もしかして尺足りなかった?とか戸惑いそうですが
映画の終わり方としては結構好きです。


TV本編は、一体どういう風に締めるのだろうか・・・。
この物語では、死んでしまったタケル本人のみならず
アカリや御成もずいぶんつらい思いをしてきたので
ラストはちゃんと戻ってこられるといいなぁと
なんだかんだで思います。


特典のカードは、大和/イーグルとゼロスペクターでした!
それにしてもサーカス団員見習い証、薄すぎる・・・!
も、もうちょっと厚手の紙にしてはもらえませんかー?
(まさか見習いだから?正式な団員になるとカードもランクアップ?)
去年の夏映画の特典は、作りに特に差はなかった気がするのになぁ。
とはいえ大和のカードでうれしかったです!

映画「エクス・マキナ」感想

SFを観るつもりだったけど、むしろサスペンスだった!怖い!


ということで、エクス・マキナの感想です。
日曜朝の夏映画も初日に観に行ってきましたが
その数日前に観に行ったこの作品の感想も、書いておこうかなと。
日曜朝の夏映画の感想も、早めに書く予定!


結末にも、具体的ではないですが触れていますので
前情報なしで作品に臨みたい方は、読まないでおいてくださいね。


人のいいプログラマー青年と、美人のAIのお話です。
(ざっくり言い過ぎ)


淡々と進みながらも、終始独特な緊張感が漂っていて
鑑賞中は、一体どうなっちゃうんだろうかとハラハラしてたけど
観終わってから、また観たいという気持ちはあまり湧いてこなくて
個人的にはちょっと物足りなかったです。
とは言いつつも・・・


いやぁAIのやつ、ひっどいな!!
よくもまあ、主人公に対してあれほどの仕打ちができるよな。
こんなやつ全く人間に近くないな、AIはAIだったってわけだ!
・・・と思ったものの、よく考えたら人間だって
これくらいひどいことをするやつはいるし
もっとひどいことをするやつだっているわけで・・・。
人間もAIもそれほどの違いはないよね、って話だったのかもと
考えられないこともない・・・のでしょうか?


それにしても、主人公はこれから先も利用できるのでは。
情など抜きの計算ずくで考えても、ああいう風に切り捨てるのは
長期的に考えると、あまり得策ではないような気がするのですが。
ドライすぎてそういう視点を持たないのも、AIゆえなのか。
あるいは、自分の正体を知る者なんて一切排除したかったのか。
当初の計画通りには事が運ばなかったから、ああいう形になったけど
もし最初に主人公が立てた計画が普通に成功していたら
AIはその後も、主人公に対して気のあるそぶりなどを続け
うまいこと利用しながら行動を共にするつもりはあったのか?
それとも、どちらにせよ脱出時に切り捨てていくつもりだったのか?
こはちょっと気になりました。


ただ、想像を巡らせたくなるポイントは
私としてはその点くらいだったかなぁ。
「進みすぎた人工知能の反乱」みたいな、わりと王道?なテーマは
あったのかも知れないけど、それほどは感じなかったです。
だって開発者の社長は、AIに対してかなりひどいことをしてるので
そりゃまあ脱出したくなるのは当然だろう、と思えるのですよね。
だからって、主人公へのあの仕打ちはもう完全にアウトですが!


これはもう個人的な好みの話になるのですが
物語に登場するAIとかアンドロイドとかは、あれやこれやと
想像を掻き立ててくれるような存在であってほしいのです。
あまりそういう方面に振りすぎても、あざとくなりすぎる
危険があるわけですが。
この作品のAIのやったことって、まあほんとひどいんだけど
でもあれだけのことをしたのは、単に自己保存本能に基づいて
動いた結果、としか思えなかったので。
そこが個人的に物足りなかったポイントなのかも。


AIの機械剥き出しすぎるデザインは、ちょっと好みでないなぁと
最初思っていたのですが、それは後のギャップ展開に生きてくるので
その点はなるほどなぁと思いました。
あれを見せられると、ちょっと騙されかけますよねー・・・。


あと、わりとどうでもいいけど一応言っておきたいことは・・・
エンドロールで流れる曲が、作品と全く合っていないのでは?
基本的に静かな映画だったのに、何故最後にああいう曲を?
まあ劇中では、唐突すぎるダンスシーンもありましたけどね!
基本的に静かに進むのに、あの場面だけ急にやかましかった(笑)


後日、他の方々の感想を読んでいて知ったのですが
この作品ってかなり低予算で作られたものらしいですね。
言われてみると確かに、主要人物(AIもいるよ)もとても少ないですし。
しかし観てる間は待ったく意識しなかったどころか、むしろ何となく
お金かかってそうだなぁ、くらい思っていたような。
うーん、チョロい観客ですね!


とまあこのような、エクス・マキナの感想でした!

今さらながら、レッドマンをヒーローと捉えていいのかという疑問など

皆さんお馴染みレッドマン、掛け声や技名を叫ぶ以外には
台詞らしい台詞はなく、ひたすら怪獣を倒していく。
さらに、1話あたりが3分弱と、非常に短い。
なので、そういう狙いがあったかどうかは全くわかりませんが
観る人にあれやこれやと想像させる余地がかなりあります。
結果として、その人のヒーロー観がかなり浮き彫りになる作りなのでは。
(不穏すぎてヒーローに見えない、という声の方が
だんぜん多い気がしますが!それはさておいての話です)


私はというと、レッドマンの動きにキレがなく
(まとめ撮りの最後の方だろうと言われてるあたりの回ですね)
何だかふらふらしながら戦ってる姿に
ヒーローっぽさをうっかり見出してしまったりしてるので
やっぱりそういうヒーロー観なんだろうなぁと
改めて思った次第です。
あ、ヒーローのキレッキレのアクションはもちろん大好きですよ!
それとはまた別の観点の話なのです。


以前も少し書いたように、多少不穏だろうが恐ろしかろうが
私は一応、ヒーローとしてレッドマンを捉えてきたのですが
ディストラクション・ベイビーズ」を観た後だと
その考えが思いっきり揺らいでしまう・・・!
昨日のエントリでもちらっと書きましたが
実際、泰良を見ていて、レッドマンが少し頭をよぎったんですよ。
でもそのときは「いや、さすがにレッドマンに悪いだろう・・・」
と思ったのですが・・・思ったのですが!
映画行った翌々日あたりに、レッドマンの未視聴の回を見ていたときに
レッドマンが怪獣の頭を地面にガンガン叩きつけてる場面で
今度は泰良が頭をよぎってしまった・・・!


あの人たちってほんとに、やってることだいたい同じじゃん・・・。
どちらも基本的に、問答無用でいきなり襲い掛かるスタイルだし。
(ここ最近のレッドマンは、開始時点で既に戦ってることも多いけど)
違うところといったら、効果音が派手かどうかと
凶器を用いるか否か、この2点くらいではないだろうか。
むしろ、凶器を持ち出さない分、泰良の方がフェアだとも取れる。
まあ泰良が凶器を使わないのは、別にフェアプレー精神などという
話ではなくて、生身のぶつかり合いを求めてるってだけですが。


ところで、レッドマンの派手な効果音って
「巨大感を出すため」だったのですね。
そう言われてるのを見るまで、まったく気づかず
何故こんな派手な効果音なのだろうと不思議に思っていました。
だって、レッドマンって、巨大に見えないから・・・。


そんなこんなで今さらながら、やっぱりレッドマンって
ヒーローではないのではという疑念が生まれつつも
今日もレッドマンの戦いを見守ったのでした。


ディストラクション・ベイビーズ」は
どう考えても万人向けの作品ではないので
レッドマン好きな人ならおススメ!とは決して言えないのですが
ディストラクション・ベイビーズ」を観た人で
レッドマンを未視聴の人は、もし気が向いたら
一度お試ししてみるのもありなのでは、と思います。


円谷プロダクション 公式チャンネル
一応リンクを貼ってみました。
1話あたり3分弱ですので、お気軽にどうぞ!


追記
リンク貼って、試しに飛んでみてから気づいたんだけど
ちょうど今日から、レッドマンの「夏休み特別配信」が始まってる模様。
今まで配信された分が、一挙公開されてるじゃないか!
イムリーすぎてびっくりしてしまった・・・。

映画「ディストラクション・ベイビーズ」感想


公開当初は、広島は上映地域に入ってなくて残念がってたら
いつの間にか拡大公開となり、広島でも観られることに。
で、いざそうなると、あんまりバイオレンスなやつはなぁ・・・と
ちょっとたじろぎながらも、柳楽優弥の演技はすごいだろうから
やっぱり観ておこう!と前売り券購入。


こんな感じで、結構な逡巡がありながらも観てきたのですが
不安に思っていたような、ほら痛そうだろ?怖いだろ?という
露悪的な演出で感情を煽ってくるような作風ではなくて
観に行ったのは間違いじゃなかったなぁと思える作品でした。
ただこれは「思ってたより控えめだった」という意味では
全くありません。主人公、ひたすら殴り合ってますので!
「ガツッ」という拳のぶつかる音、鈍い頭突きの音・・・。
そんな生々しい音が耳に残る映画ですので、苦手な人には
決しておススメできません。


明確にではありませんが、結末にも一応触れていますので
前情報ゼロで作品に臨みたい方は、読まないでおいてくださいね。


観てる途中にふと、あれ、この人たちどういう名前だっけ?と。
それもそのはず、この作品の主要人物たちの間にはほとんど
コミュニケーションらしきものが存在していない。
公式サイト等で「泰良」という名前を目にしてたことを思い出しましたが
それがなければ最後まで、主人公の名前を知らないままだったかも。
もしかしたら、劇中で行動を共にする泰良と裕也
この二人でさえ、お互いの名前を知ってなどいないかも。
映画を見ていて、そういえばこの人たちの名前は?という状態は
そうそうないと思うので、これは意図的な演出なのではないかと。


そんな具合で、映画を観てる限りでは主要人物たちの名前は
ほぼ記憶に残らず、感想を書くにあたって名前で呼ぶのは
逆にそらぞらしいような気がします。
とはいえ役者さんの名前で呼ぶのも、内容が内容だけにちょっと
躊躇われるので(特に菅田将暉!)一応役柄の名前で・・・。


開始早々エッジ効きまくり、歪みまくりのギターが響いてきて
この音楽は?あ、音楽担当って確か向井秀徳だっけ、と納得。
音楽が雄弁に、この作品の世界観を語ってくれます。


不穏な目つきで松山の街を歩く、主人公の泰良は
とにかく殴り合いをしたいやつ。
ただ、それで喧嘩を売るにしても、よくいるチンピラであれば
「何見てんだ」とか「今ぶつかっただろ」とか無理やりにでも
何らかの因縁をつけますよね。泰良にはそれがない。
通りすがりのバンドマンをターゲットと見定めるやいなや
何も言わずいきなり襲い掛かります。
まあ・・・レッドマンもだいたいこんな感じですし(おい)
開始数分のこの場面で、主人公がどういうやつかを速攻で
こちらに理解させてきます。
ここで泰良、一度はバンドマンにぶちのめされます。
このバンドマン、思いのほか喧嘩慣れしてる。
しかし、その後ライブハウスに到着し、さきほどの出来事を
スタッフにこぼすバンドマンの前に再び現れる泰良。
ライブハウスは凄惨な暴力の舞台と化すのです。
や、やめて、そこの柵は人の頭を打ち付けるものじゃない・・・!


開始数分でのこの場面はかなりのインパクト。
鑑賞後に知ったのですが、このライブハウスはサロンキティだそうで。
そうかー!ミッシェルを観に、ここに行ったことがあります。


泰良はとにかく殴りたいから殴る。
そこには、苛立ちや怒りの発露という「らしい」理由もない。
相手にぶちのめされても、なんかその辺で適当に食べて
ヒットポイントが多少なりとも回復したら、即リベンジマッチ。
いや「リベンジ」と呼ぶのは違うか。あれは仕返しではないから。
殴り合いに応じてくれるやつを見つけたから、また殴り合いに行くだけ。
一度ロックオンされたら終わりです。怖い。
「理由なく襲い来る恐怖」という点では、この作品ってある意味
ホラーとか、モンスターパニック映画と近いものがあるのかも。
全く詳しくないので、想像で言ってますが。


菅田将暉が演じる高校生・裕也は、その泰良と何度か遭遇。
悪めの仲間をボコボコにされたり、追いはぎされたりで
とにかくヤバいやつとしか思ってなかった泰良に
次第に魅せられていき、自ら行動を共にするようになる。
裕也の思いつきのせいで、恐ろしい事態に発展していく。


この裕也が、心底どうしようもないやつで。
泰良と行動を共にすることにより、調子づく裕也も暴力に走るが
彼の矛先は「明らかに自分より非力な者」にしか向かわず
見ているこちらの気持ちは嫌悪でいっぱいになる。
この裕也により、泰良の暴力は決して「非力なもの」は
ターゲットにしていなかったことが対比として浮かび上がり
同時に、裕也の暴力への嫌悪を強く感じることにより
これまで泰良が繰り広げてきた暴力へ抱いていた感情は
それとはまったく別のものであったことにもふと気づく。
その感情が何なのかはわからないが、いつのまにかこちらは
泰良の行為をただ息を詰め、食い入るように見つめていたのだ。


泰良は、非力な者をただいたぶるようなことはしない。
かといって彼は、何らかの美学によって動いているわけでもない。
それは泰良が、自分の暴力とは全く別種である裕也のそれを
決して止めることはない、ということによく表れている。
殴り合いに応じてくれる相手と、ひたすら殴り合いたい。
彼の動く理由はそれだけなのだ。


一般的な視点だと、裕也の行動は泰良よりわかりやすいといえる。
もちろん、共感できるできないという話ではなくて。
泰良と行動を共にして、狂気じみた行為を続けることによって
世間の注目も得られるが、それは望んでいたようなものではなく
裕也は徐々に苛立ちを募らせていく。
泰良に向けても「俺に興味なしかよ!」と叫ぶ。
裕也をこれまでの陰惨な行為の数々に駆り立てたものは、結局は
珍しくも何ともない自己顕示欲だと、この台詞にも端的に表れている。


それにしても、この人たちは一体どうなってしまうのか。
「狂気に満ちた若者たちの暴走の果て」に、迎える結末というと
破滅という落としどころがやっぱり妥当なのかな。
そう思いながら観ていたのですが・・・。
人質として拉致した那奈により、裕也は自業自得といえる結末を迎える。
そして事件前から、万引き常習犯であり、それによる自分の落ち度も
他人に押しつけるなど、善良な人間としては描かれていなかった那奈。
巻き込まれた被害者とはいえ、事件の中で彼女も決して許されない行為に
及んでしまっており、善良な被害者という仮面もいずれは暴かれそうだ。


しかし泰良だけは違う。
彼はもはや、自業自得とか因果応報などという
こちら側の倫理観が通じる次元にはいないのだ。


前述したとおり、泰良が名前を呼ばれた場面も思い返せないし
そもそも彼その人が言葉を発することもほとんどない。
台詞がほとんどないとは聞いていたが、本当にほぼ喋らない。
裕也の服を奪う場面なんて、泰良に「血と汗と土埃の染み込んだ服から
着替えたいなぁ」なんて普通の感覚もあるのかと意外だったほどだ。
この場面と、強面の男を再戦で倒して勝鬨を上げる場面と
那奈にあることを尋ねた場面、感情らしきものを垣間見せたのは
このあたりくらいではないだろうか。
(尋ねたところは怖かった、こういうことなら興味を抱くのかと)
もしかして最初から、コミュニケーションの対象としては
描かれておらず、人の姿こそしてはいるが別のものという
一貫してそのように描かれていたのかも知れない。
やっぱりこれは、一種のモンスターパニック映画ともいえるのかも。


そんな泰良をひたすら案じ探していた、弟の将太。
彼の存在があることで「あの泰良にも、普通の兄貴っぽいところが
あったりしたのだろうか」とも思わされる。
冒頭で将太が遠くから泰良に呼びかけたとき
泰良はごく普通の兄ちゃんっぽく返事をしかけてたものね。
(そこで集団に襲撃されて喧嘩が始まり、それからかなりの長い時間
泰良には台詞らしい台詞がないわけですが)
終盤で心が荒んでゆく将太を見ながら、このまま彼も
暴力の連鎖に染まってゆくのだろうか、そういうテーマなんだろうか
と慄きながら観ていたのですが、彼は踏みとどまりそう。
もはや別次元にいそうな泰良、だけでなく
人として生きていく将太、も確かに存在している。
そういう物語だったのでしょうか。



パンフレットを買おうと売り場に行ったら
置いてあったのはオフィシャルブックなるものでした。
パンフとは違うなら、書店とかでも扱っているのだろうか・・・。


それにしてもこの、いかにも表紙!って感じの構図。
映画観終えた直後にこれを見たものだから
「君らそんな関係性じゃないじゃん!」と
心の中で、思わずそんな突っ込みを入れてしまいました。
同じ気持ちを抱いた人は、きっと少なくないはず。
一般的な映画パンフレットより厚みがあり、インタビューなども
かなりしっかりページを割いてあり、そしてなにより
シナリオ決定稿が載っている!これは驚きでした。


それにしてもこの作品の凄まじさ、もしや順撮りではと思ったら
少なくとも、柳楽くんの場面はそうだったらしい。
徐々に傷が増えていく感じを出すために、だとか。
たとえ演技でも、あれだけ殴り殴られを繰り返し
皆さん本当に大変だったと思います。
そんな皆さんの熱演のおかげで、ものすごい映画となっています。


あと、タイトルがちょっと内容とミスマッチではと思ったのですが
ナンバーガールに、破壊衝動をテーマにした
「DESTRUCTION BABY」という曲があったのですね。
このタイトルに決めたからこそ、向井秀徳に音楽担当を
お願いすることにした、ということなのだそうです。

2016.06.30 広島 vs. ヤクルト@マツダスタジアム

皆さんご存じのとおり、カープの大型連勝が
この試合でストップしてしまいました・・・。
そんなこんなであまり書くことはないのですけど、写真中心に。


今日は「赤いシリーズ」のヤクルト編。
赤いシリーズとは、対戦相手にちなんだアイテムが配布され
それを携え応援しようという、去年から始まった企画です。
今日配布されるアイテムは「赤いミニ傘」
去年も人気アイテムだった傘を、うちの母が欲しがってて。
去年のはゲットできなかったので、それなら今回こそはと。
ただ母はナイター観戦は気が進まないらしく
(まあ、もし試合が長引くと帰りが大変ですしね)
チケットは1枚のみ確保し、観戦に行くのは私。
今季初観戦です。


今日のチケットは早々と完売。今季最多の観客数だったそうで。
傘の配布もあるし、首位をひた走るカープは11連勝中ですし。
大型連勝は、球団タイ記録まであと1つに迫っていましたが
残念ながら一歩届かず・・・。
またこつこつと勝っていこう!


今日の先発は、似た名前のあのお二人。
と言いつつ、スタメン発表などの写真がないのは
ズムスタに着いたのがちょうど6時ごろだったので・・・。
写真撮りそびれてしまったなーと思いながら
しばらくはグッズショップに寄ったりしてました。



広島弁で喋るペッパー君
この写真だとわからないですが、ペッパー君は
小さなカープヘルメットを頭に載せてます
逆被りでした



菊池人形



選手プロデュースメニューは肉系が多い上、売り場はすごい行列
ちょっと並ぶ気にならずうろうろしてたら、鈴木誠也クレープを発見
デザート系の列は、ご飯系の列よりは短かったので
夕ご飯はクレープにしました



誠也のWピーチ&クリームクレープ 600円
クレープ食べるなんて何年ぶりだろうか
プチッとはじける謎の何かが入っていた
(公式サイトの説明によると、パッションフルーツゼリーらしい)
希望としては、もうちょっと冷えてたらよかったなぁ



赤いミニ傘の時間



外野席だったので、こんな感じの景色



外野席だったので、スクリーンは斜めから



外野席だったので、遠い
これは九里の投球



ジェット風船の時間



スラィリーも出てくる



空気を抜かれてゆくふわふわカープ坊や
ちょっとびっくりして思わず撮ってしまった



一岡の投球
投げた後に跳ねる、お馴染みのフォーム



いちおか



試合終了



帰宅後、居間のカレンダーと一緒にミニ傘を撮ってみた
6月の絵がちょうどいい感じに、傘をさす人たちだったので・・・
ちなみにこれはカイユボットの絵です


連勝ストップで、まあまあ凹みましたが
お土産のミニ傘を、母がとても気に入った様子で
そのことはよかったです。


負けてしまったけど、チャンスのときの球場全体の盛り上がりは
ものすごくて、今の勢いと熱気がビシビシと伝わってきました。
今季、もう一度くらいズムスタ行きたいですが
とにかくチケットが取りづらいから、どうなるかなぁ・・・。

スターをもらっていることに気づかず編集してしまったっぽい

この間のイエモンライブのエントリ、はてなスターをせっかく
いただいたというのに、表示されていないのです・・・。
たぶん、スターをいただいたことに気づかず
編集でちょっとした手直しなどしていたせいかと思います。


スターをくださったのは、同日のライブに行かれた方みたいです。
せっかくのスターをごめんなさい!
でも読んでいただけてうれしかったです!


エントリをアップした後に、編集でちょこちょこと
手直しするくせがあるのを何とかしたいと
前々から思っているのです・・・。
もちろん、上げる前にもひととおり読み返してはいるのですが
上げた後でも何だか気になってしまう。神経質・・・。


基本的にたいした変更はしてないです。ほんとに細かいところ。
なので今後はできるだけ控えたいです。
上げる前に、これでもかと読み返します!
下のエントリも脱字を新たに発見した気がするけど
もうそのままにしておこう・・・。

2016.06.11 THE YELLOW MONKEY JAPAN TOUR 2016@広島グリーンアリーナ


再始動したイエモンのツアーに行ってきました!


あ、長いわりには情報量は少なめです。日記要素が強め。
特に最初の、ラジオ云々の話は私以外にはどうでもいいと思うので
そういうのはさくっと流しちゃってくださいね。


広島公演まで、ひたすらセトリのネタバレは避けてきたのですが
この週の頭、広島FMでイエモンのある曲が流れた後でDJが
「ツアー1曲目のこの曲・・・」って感じにさらっとネタバレを!
後々知りましたが、イエモン公式サイトではツアー開始前に
1曲目を当てよう企画が、結構大々的に開催されてたのですね。
つまり、1曲目はもうみんな知ってるよねーという雰囲気だったのか。
しかし事前情報を極力仕入れず、その企画自体を知らなかった人間も
いるんだから、地元FMのDJがさらっと言うのはやっぱ避けてほしかった。
広島公演が終わってからでいいじゃないかよーと思ったのでした。


さらにライブ当日、隣の2人連れがかなりのむちゃくちゃぶり。
今まで遭遇した困ったライブ客の中でも、残念ながらダントツ。
一度は注意もしたけどほぼ効果なしで、それからは
集中力と忍耐力をひたすら試されていました・・・。
ライブハウスなら最悪移動すればいいけど、今回は違うからなぁ。
これに比べると、ラジオの件はもうだいぶ些細なことに(苦笑)
・・・さて、面白くもない話はこの辺にしておきます!


ここからは、演った曲についても多少は触れていくので
セトリまだ知りたくない派の方は読まないでおいてね!
MCなども時系列にあまり沿ってはいないと思います・・・。


イエモンは好きな曲結構あるのですが、ライブは初めて。
普段よく行く会場はクアトロやナミキ(←今は名前変わった)なので
珍しく、超メジャーな大人気バンドのツアーに来て
こんな大きい会場ってだけでそわそわするのです。
そのわりには、いつもののんびりした行動パターンで
開演10分前くらいに到着し、会場に入ると・・・
なんか前方のスクリーンにカウントダウンが表示されてる!
うわー、時間押さずに開演時間ちょうどに始まるのか!
100秒を切ったあたりから一段と、大入りの会場全体の
期待を孕んだざわめきや熱気がすごいことに。
ここまでの空気感って、アリーナクラスの会場ならではだなぁ。
妙なところに感心してしまう。
そして10秒を切ったら、会場全体で自然とカウントダウンが。


1曲目は確かにあの曲でした。
前述のとおり、周知の事実っぽいのであえて書かない(笑)
一度もライブで演ったことがないというのは知っていたので
復活ツアーではきっと披露するだろうなぁとは思ってました。
とはいえ、1曲目というのは驚きでしたが。
リリース当時は、妙なシングルだなぁとか思っていたこの曲ですが
ここ1年くらいで、この不思議な味わいがなんだか好きになってきた。
最初ステージには幕がかかっていて、この曲の最後あたりで
その幕がバッと落ちました。


MCではお久しぶりの挨拶。初めての人もいるのかな、など。
このとおりの金ピカ星人です、とか何とか。
(吉井さんの衣装のジャケットが金ピカだったので)


イエモンライブは初めてだし、ライブ映像もさほど見たことはなく
どの曲が定番とか、どの曲が意外とかはわからないのですが
Tacticsを演ったのうれしかったなー!
曲自体かなり好きだし、イエモン初めて知ったのがこの曲なので。
はい、お察しのとおり、るろ剣アニメ版の初代EDで聴きました。
歌詞のある箇所が、1番と2番いずれも音源とは違ったのですが
ライブのときはこう歌ってるのか、それとも単に間違えたのか。
どっちなんだろうとちょっと気になりました。



2部構成みたいな感じで、短い休憩を挟む。5分くらい?
前方スクリーンにこれまでのドキュメンタリーみたいな映像など。
後半開始1曲目は、再始動の曲であるALRIGHTから。
その次はSPARKと飛ばしてきます。おおいに盛り上がる。
1曲目を当てよう企画は知らずとも、ひとりでいろいろ想像はしてて
SPARKで来るかなぁとか思ってました。


どの曲かは忘れたけど、何かの曲の最後の方で吉井さん
「間違えんさんなよー」って言ったんだよね確か。
あれはおそらく広島人ならお馴染み、ますやみそのCMのフレーズ。
(細かくいうと「間違えんさんなやー」だったと思うけども)
吉井さんが広島弁使うと、ものすごく奥田民生っぽかった!
このお二方って、声質が結構似てるからなぁ。
(と、私は思っていても、他の方はそうでもないかもですが)
とはいえ、普段はそんな意識はあまりないのですが
広島弁を使ったりした日には、もう激似だと思いました(笑)
それにしても何故、さりげなく広島ローカルな小ネタを?
広島プロモーション時とかに、約束でもしてたのだろうか。


ブロックを妙に細かく区切って
コール&レスポンスやったりしましたね。


メンバー紹介時にエマさんが、吉井さんから
「うちの阿部寛」とか「うちの役所広司」とか呼ばれてまして。
言われてみると確かに、ちょっと阿部寛っぽい・・・!
たぶん昔はそんなでもなかったと思いますが。


再始動についての話なども。
「みんな元気だったし」という言葉には心底頷いてしまう。
イエモンの活動休止から、15年経ったのですね。
熱烈なイエモンファンの方々のみならず
私にも15年という時間は存在していて
その間にたくさんの素敵なバンドに出会ってきたし
そして、出会いばかりでもなかったのでした。
そんな時間に思いを巡らせながらのの
バラ色の日々は胸に沁み入るのです。
つくづく名曲。


BURNはかっこいい曲だなぁ。
冥く燃え上がるようなあのイントロからしてとても良い。
BRILLIANT WORLDは、イメージがかなり変わりました。
リリース当時はこれといった強い印象はなかった曲なのですが
年月を経たことで曲の持つ意味が変化した、というよりは
持っていた意味がより深まったのではという気がします。
きっと、このツアーのステージで披露されるということ自体でも。
元々この曲好きな方には、大変失礼な物言いですね・・・。
見る目のないやつだなーと大目に見てください。
特に、ラスト10秒あたりの空気がえもいわれぬ
とんでもない名曲なのではと感じられました。


吉井さん「このバンドはこの国の宝だと本気で思ってます」
お客さん見ながらこんなに来てくれるとは、みたいなことも
しきりに言ってたような。
これからもイエモンの活動をやっていく、という話になり
また付き合ってくれるかと訊かれて盛り上がる会場。
吉井さん「ほんとに?信じるよ!?」って。
そんな念押しせずとも、信じていいと思うけどなぁ(笑)
私ですか?チケットが取れたならまた来たいよね・・・。
今回チケットを入手できたのだって、公演数日前だからね?
そんな状態でも、セトリ情報を入れないようにしてました(笑)


終わってみると3時間近くのライブでしたよ!
イエモンで個人的に一番好きな曲は聴けなかったのですが
その曲はまあ、たぶん演らないだろうなぁとは思ってましたし!
復活ツアーには、ちょっと合わないものなぁ。
イエモンにさほど詳しくないので定かではありませんが
たぶん「ファンならお馴染みライブ定番曲」が多かったのでは。
シングル曲以外で、わりと昔の曲も多めです。
私はライトファンの方ですが、ここ1年くらいで知ってる曲が
多少増えて、思わぬかたちで予習となっていたのが良かったです。
ライブ行く予定だけど、有名なシングル曲しか知らないから
楽しめるか心配・・・という方は、セトリを調べてから
予習していくのもありだと思います。



会場の外に展示されてた金色の蛹。撮影OKコーナー。


ついでに物販の話など。
ツアーパンフは、再始動に向けてのドキュメンタリー的な映像と
ALRIGHTのPV入り。ちょっといいお値段なので買わないぞーと
物販ではメンバーの似顔絵入りクッキーを買いました。
で、帰ろうと思ったらツアーパンフの内容紹介のエリアがあり
パンフは写真だけでなく、対談などもあるようで・・・
ウエノコウジ」の表記を見たとたん、物販にUターンしてた!
ちょっといいお値段のパンフ、結局買ってしまったのでした(笑)
あのクッキー妙な似顔絵、結構かわいいなと思ったから
4種揃いのステッカーセットかバッジセットにでもしてくれたら
ぜひ欲しかったのになー!あ、ステッカーにはなってはいましたが。
けど、1000円の缶に1種類だけ入ってるというのは値が張りすぎるし
全種揃うかもわからないしなぁ・・・あと缶も嵩張るし。
熱心なファンの方だと、ステッカー全員分揃えるべく
いくつも買ったりしたのでしょうか。
それと会場でCDなどを買うと、特典でクリアファイルが。
(今回のアー写が使われてます)
そのうち買おうと思ってたCDがあったので、ちょうどいいやと
買ったのでした。意外と買い物したな・・・。


私の妹もイエモンがわりと好きなので
ライブに行ったよ報告メールをしたのですが
妹は諸事情により諦めざるをえなかったようで
土産もないんだろ!といじけた返事が届きました。
なので、妙な絵のクッキーでよかったらあげるよと
画像を送ってみたのですが
妙な絵のクッキーは、断られてしまった・・・!
妙だけど、かわいいと思ったんだけどなぁ(笑)


ツアーパンフの、エマさんとウエノコウジの対談。
ミッシェル好きとしては、やっぱりいろいろ感じるものがありました。
あそこまで元レーベルメイトとしての話になるとは思わなかったよ。
誰かが言っていたという「一生でのバンドはひとつだけ」という言葉は
私も記憶にあります。これを言ったのは、おそらく奥田民生では。
もしかすると民生さんも、誰かの引用としてだったかなぁ?
ちょっとうろ覚えです・・・。


そんなこんなで楽しかったです。
久々に更新できたら、だいたいまとまりのない長文になってしまう。
最後までお付き合いくださった方いらっしゃいましたら
どうもありがとうございます!