賢い犬リリエンタール 葦原大介

ジャンプ連載時にこの作品好きだった人には
ぜひ4巻収録のエピローグも読んでほしい!


残念ながら短期連載で終了してしまったけれど
それでも、終盤の詰め込みすぎ感などもほとんどなく
本編最後まで、丁寧にストーリーをまとめてあるのだけど
さらに、4巻に描きおろされている本編終了後のエピローグを読むと
ああ、このエピソードはやっぱり描いておきたかったんだなぁ
このエピローグがあってよかったと思える、そんな話です。
みんなやさしいし懐深いな。そして紳士は紳士すぎるぜ・・・。


子ども向け風の大人向け、と評されることが多いこの作品。
確かにそうだなぁと思うけど、やっぱり子どもにも読んでほしい。
そして、大きくなったらまた読んでほしい。
素敵な作品というのは、いつ読んだとしても
その時その時で、いろんなことを受け取れるものだよね。


週刊文春最新号にて、リリエンタールの紹介記事があって
(文春図書館というコーナー内にあります)その記事も良かったな。
1コマピックアップしてあるのだけど、そのチョイスがまた!
このシーンはぐっときたなぁ・・・。


この人の作品は、デビュー作のROOM303から好きで
次作が読みきり版のリリエンタールで、最初に読んだ時は
作風の違いにちょっと面食らったりもしたものだけど
今はどれも好きな作品です。
今改めて読み返してみると、どの作品も
根底に感じられるものは一緒だなと思えます。