発見@ひろしま美術館展


お久しぶりです。またしても!


頭の中ではエントリの内容考えてたり
いくつかはちゃんと下書きもあったりするにも関わらず
何故だかほったらかし状態です。これはいかん。


ということで久々に今日の記録を。
ちょっと眠いけど。早めに上げないとまた保留になりかねない。


(しかしこのエントリはまだ途中です。残りはたぶん1/3くらい。
もう少しのはず。書き終えたらこの記載は消えます)


今回はひろしま美術館のコレクション企画展です。
ここに最初に来たのは、小学校低学年くらいの頃のはず。
親に連れられて。たぶん美術館自体が初めてだったかと。
ここ数年はここでの特別展にちょくちょく行くし
常設展示の「セーヌ河の朝」と「ドービニーの庭」が大好きです。
他にも好きな作品は色々と。


しかし常設展示というのは所蔵作品の一部なので
コレクション展の告知を見たときから楽しみにしていました。
そのくせ行くのが駆け込みになってしまいましたが。


第一展示室は、モネ「セーヌ河の朝」が中心。
モネは、同じモチーフを季節や時間を変えて何枚を描く連作を
多数残していて、このセーヌ河の朝もそんな連作の一枚。
見比べる為に、他館の収蔵作品の実寸大の複製が何枚か展示が。
その他の連作シリーズを小さく載せたパネルもあり。
モネ自身も、連作はこうして並べての展示が希望だったらしい。
同じように見える同じ場所も、本当は一瞬ごとに変化していて
全く同じ景色というものは二度と訪れない。
絵を見る人たちにも、それを感じ取ってもらいたかったのだろうと思う。
それだと現在、あらゆる美術館セーヌ河連作シリーズが点在しているのは
本人としてはちょっと不服だったりするのかも知れないなぁ。
でもあのシリーズがずらりと並ぶ美術館なんてあったら贅沢すぎるね(笑)
他のセーヌ河も機会があれば見てみたいなぁ。
複製にて雰囲気は伝わったけど、やはり現物とは全く違うので。


第ニ展示室は、ゴッホ「ドービニーの庭」が中心。
スイスのバーゼル美術館に、先に描かれた同じタイトルの作品があり
その作品をゴッホ自身が模写したのが、ひろしま美術館の作品です。
バーゼルの絵には描き込まれている黒猫が、ひろしまの絵にはいない。
しかし、実はその黒猫は第三者の手によって消されていて
本当はひろしまの絵にも黒猫は存在していたのです。
何年か前にX線調査で判明して、わりと話題になりましたね。
バーゼルの作品との比較写真や、黒猫が消される前に撮影された目録の写真
ドービニーの庭の写真や模型もあり、とても興味深かったです。
比較写真と現物を交互に見比べたり。こういう見方をする機会は
そうあることではないので、ちょっと不思議な気分に。
そして初めて知ったのは、中央に描かれている花壇の色のこと。
中央の花壇に咲いている花は、今は白にしか見えませんが
描かれた当時は、もっと赤が入った色だったとのこと。
絵の具の劣化により赤は消え、白にしか見えなくなってしまったとか。
後ろにある建物の壁も白いけれど、こちらも同じく少し赤が入っていたとか。
描かれた当時の色合いを再現した絵も展示されていました。
壁はうっすらとしたピンクで、花壇の花ははっきりしたピンク。
絵の具の劣化による変色については、多少は聞き及んでいましたが
ここまで変わってしまうこともあるとは驚きです。
他には、ゴッホに影響を受けた画家の作品も展示されていました。
普段の常設展示で見たときも、ヴラマンクの筆致は
この人ゴッホが好きなんだろうなぁと伝わってきましたが
今回はヴラマンク発言など記載された解説文もあり。
思っていた以上にゴッホを尊敬していた様子。
展示されている作品はいずれも、少し寂しい景色なのですが
荒くそして力強いタッチで描いています。


ところで、つい先日まで長野の美術館で「ひろしま美術館コレクション展」が
開催されていたのですね。ということでおなじみの作品も貸出中が結構。
展示を観終えてた後で、他美術館の告知ポスターが色々掲示してある
エリアを眺めるのもちょっとした楽しみなのですが、そこで気づきました。
(もちろん公式サイトには貸出中作品一覧が掲載されてました)
私は地元でちょくちょく足を運んでるので「あの作品は今は出張中なのかー」
という感じですが、離れたところから訪れた方はもしかして
見たかった作品が貸出中ということもあったかも知れませんね・・・。
だけど出張は出張で、ひろしま美術館を知ってもらえる良い機会。
長野でのコレクション展がどんなだったのかも気になりました。