和田慎二さん

私が少女漫画を読み始めるきっかけになった作品が
和田慎二さんの「ピグマリオ」だ。


小学生の頃に偶然、ピグマリオの単行本を手に取った。
星座にまつわる物語や、ギリシャ神話の本もよく読んでいたので
まず世界観からすごく心惹かれたし
そのスケールの大きな物語に一気に引き込まれた。
すぐに既刊全部読みたかったけど、その時点で既に20巻を超えていて
小学生のお小遣いではさすがに、揃えるのはちょっと難しい。
その1年後くらいに、ピグマリオの最終巻を本屋で見かけ
あの物語が完結したことを知り、いつか全巻揃えるぞ!と心に決めた。


その後、和田さんの他の作品も読みたいと思い、単行本を購入。
初めてあの花とゆめマークの単行本を買う時はドキドキしたなぁ・・・。
そしてある時、本屋で初めて花とゆめ本誌を見かけて
和田さんが連載してる雑誌だ!と初購入。この時もやっぱりドキドキした。
この頃の花とゆめは、雑誌全体が本当に面白くて魅力に溢れていて
それから毎号楽しみに買うようになった。


いきなり全巻揃えるのは難しかったピグマリオだけど
どんな風に完結したのかやはり気になり、つい最終巻から購入。
そして1巻から少しづつ揃えていこうとしたけど、全巻揃えるのは
中学生のお小遣いじゃハードル高くて、数冊で挫折してしまった。


ピグマリオ全27巻を手元に揃えたのは、かなり近年になってから。
昔タイミングを逃したばっかりに、こんなに時間がかかってしまうとは。
それでも、いつか全巻読破しようって長年思い続けていた。


花とゆめはだんだん全体の雰囲気が変わって
時間が経てば仕方のないことかも知れないけど寂しかったな。
あの頃の花とゆめで、自分にとって大切な作品とたくさん出会った。
そしてそのきっかけをくれたのは、和田さんの作品だった。


たくさんの魅力的な作品を本当にありがとうございました。
和田慎二さんのご冥福をお祈りいたします。